オーストラリアで看護師として働くためのプロセス
日本の看護師免許を持つ看護師がオーストラリアで働くためのステップは以下の通りです。
1. 英語能力の証明
IELTS(International English Language Testing System)またはOET(Occupational English Test)
- IELTS Academic:
- スコア要件: 各セクションで7.0以上、合計7.0以上
- OET:
- スコア要件: 各セクションでB以上
2. AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)への登録
**AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)**は、オーストラリアの全ての医療従事者の資格登録を管理する機関です。
- オンラインアカウントの作成:
- AHPRAの公式サイトでアカウントを作成し、必要な情報を提供。
- 資格と経験の証明:
- 日本の看護師免許と学歴の証明書を提出。
- AHPRAが要求する書類(学歴証明、免許証明、就業証明など)を英訳し、提出。
- 英語能力証明の提出:
- IELTSまたはOETの公式スコアを提出。
3. 資格の評価
資格の評価
- 目的: 日本の看護師資格がオーストラリアの基準に適合しているかどうかを評価します。
- 手続き:
- 資格評価の申請: オンラインで申請し、申請料を支払います。
- 学歴証明と資格証明の提出: 日本の看護学校の成績証明書と看護師免許証明を提出します。
- 審査結果の確認: 資格評価の結果が通知されます。
4. Bridging Programの受講(必要な場合)
Bridging Program(看護師移行プログラム)
- 目的: 日本の看護師資格を持つ看護師がオーストラリアの看護師基準に適応するための教育プログラム。
- 内容: オーストラリアの医療制度、看護実践、文化的な理解を深めるための講義と実習。
- 期間: 3ヶ月〜6ヶ月
5. 就労ビザの取得
就労ビザ(Work Visa)
- 手続き:
- 雇用主からのオファー: オーストラリアの医療機関からの雇用オファーを受けます。
- ビザ申請: 就労ビザを申請します。一般的にはTemporary Skill Shortage (TSS) Visa (subclass 482)を取得します。
必要なスキル
- 英語コミュニケーションスキル: 患者や同僚との効果的なコミュニケーションが必要です。
- 臨床スキル: 高度な看護技術と知識が求められます。
- 適応力: 新しい環境や文化に適応する能力。
- リーダーシップ: チームをリードし、患者ケアの質を向上させる能力。
コスト
- 英語試験(IELTS/OET)費用: 約AUD 300(約2.5万円)
- AHPRA登録費用: 約AUD 300(約2.5万円)
- 資格評価費用: 約AUD 600(約5万円)
- Bridging Program費用: 約AUD 10,000〜15,000(約80万円〜120万円)
- ビザ申請費用: 約AUD 2,455(約20万円)
- その他費用: 書類翻訳、交通費、宿泊費などを含めると総額で約100万円〜150万円
オーストラリアの看護師の平均的な年収
オーストラリアの看護師の年収は、経験年数や勤務地、専門分野によって異なりますが、一般的な範囲は以下の通りです。
- 新人看護師: 約AUD 60,000〜70,000(約480万円〜560万円)
- 経験を積んだ看護師: 約AUD 70,000〜85,000(約560万円〜680万円)
- 上級看護師: 約AUD 85,000〜100,000(約680万円〜800万円)
まとめ
日本の看護師がオーストラリアで働くためには、AHPRAへの登録、英語能力証明、資格の評価、Bridging Programの受講(必要な場合)、そして就労ビザの取得が必要です。これには時間と費用がかかりますが、オーストラリアでは看護師の需要が高く、安定した職業とされています。給与も比較的高く、キャリアの成長の機会も多いです。具体的な手続きや必要書類については、AHPRAの公式サイトやビザ申請の情報を参照することをお勧めします。
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