イギリスで看護師として働くためのプロセス
日本の看護師免許を持つ看護師がイギリスで看護師として働くためには、以下のステップを踏む必要があります。
1. 英語能力の証明
IELTS(International English Language Testing System)またはOET(Occupational English Test)
- IELTS Academic:
- スコア要件: 各セクションで7.0以上、合計7.0以上
- OET:
- スコア要件: 各セクションでB以上
2. NMC(Nursing and Midwifery Council)の登録
**NMC(Nursing and Midwifery Council)**は、イギリスの看護師と助産師の資格登録を管理する機関です。
- オンラインアカウントの作成:
- NMCの公式サイトでアカウントを作成し、必要な情報を提供。
- 資格と経験の証明:
- 日本の看護師免許と学歴の証明書を提出。
- NMCが要求する書類(学歴証明、免許証明、就業証明など)を英訳し、提出。
- 英語能力証明の提出:
- IELTSまたはOETの公式スコアを提出。
3. コンピュータベーステスト(CBT)
Computer Based Test (CBT)
- 目的: 基本的な看護知識を評価するためのテスト。
- 内容: 基本的な看護理論、実践、倫理などに関する質問。
4. OSCE(Objective Structured Clinical Examination)
OSCE(Objective Structured Clinical Examination)
- 目的: 臨床スキルを評価するための実技試験。
- 内容: 実際の臨床シナリオに基づいたシミュレーションテスト。患者との対応、処置の実施、問題解決能力などが評価されます。
5. ビザの取得
Tier 2(General)visa
- 手続き:
- 雇用主からのオファーを受ける。
- 雇用主がスポンサーライセンスを持っていることを確認。
- ビザ申請書を提出し、必要な書類(NMCの登録証明、雇用契約書など)を添付。
必要なスキル
- 英語コミュニケーションスキル: 患者や同僚との効果的なコミュニケーションが必要です。
- 臨床スキル: 高度な看護技術と知識が求められます。
- 適応力: 新しい環境や文化に適応する能力。
- リーダーシップ: チームをリードし、患者ケアの質を向上させる能力。
コスト
- 英語試験(IELTS/OET)費用: 約£200(約3万円)
- NMC登録費用: 約£140(約2万円)
- CBT試験費用: 約£83(約1.2万円)
- OSCE試験費用: 約£794(約11万円)
- ビザ申請費用: 約£610(約9万円)
- その他: 書類翻訳、交通費、宿泊費などを含めると総額で約30万円〜40万円
イギリスの看護師の平均的な年収
イギリスの看護師の年収は、経験年数や勤務地、専門分野によって異なりますが、一般的な範囲は以下の通りです。
- 新人看護師(Band 5): 約£24,907〜£30,615(約440万円〜540万円)
- 経験を積んだ看護師(Band 6): 約£31,365〜£37,890(約550万円〜660万円)
- 上級看護師(Band 7): 約£38,890〜£44,503(約680万円〜780万円)
まとめ
日本の看護師がイギリスで働くためには、英語能力証明、NMC登録、CBT、OSCEなどのステップを踏む必要があります。これには時間とコストがかかりますが、イギリスでの看護師の需要は高く、安定した職業とされています。給与も比較的高く、キャリアの成長の機会も多いです。具体的な手続きや必要書類については、NMCの公式サイトやビザ申請の情報を参照することをお勧めします。
コメント